食事療法に携わっているのですが
よくある質問は
「どのようなものを食べたら、いいでしょうか?」
「体に、よい食べ物を教えてください」
という類のものが大半です。

そのたびに筆者は
「歯の構造にしたがって食べてください」と
まず、申しあげています。

実際、歯の構造に合う割合で食事をすれば
健康で長寿をまっとうできるようになっている、と
思っています。

いまさら言うまでもありませんが
人の歯は全部で32本。

そのうち臼歯が20本、
門歯が8本、犬歯が4本、となっています。

ウスのような形の臼歯は
穀物をすりつぶすのに適しています。

門歯は野菜や果物、海藻を、噛み切るのに適しています。

鋭い犬歯は肉や魚をひきさくのに、
ちょうどいい形をしています。

つまり人は、本来、歯の構造からみて
穀物を、もっとも多く食べるようになっています。

食事療法では、
穀物を62.5%、野菜類が25%、肉、魚類が12.5%が
基本です。

病気と食べものの関連を調べると日本食のバランスが
健康にとって理想的だということがわかりました。

世界中で「日本食ブーム」が起こっているのは
健康にいいからです。

しかし、この健康にいい日本食も
歯が悪くなると、たちまち病気を引き起こします。

食事療法と歯の構造についての話はこれくらいにして
歯と病気の関わりについて…

糖尿病は歯が原因であることは広く知られています。

歯医者でないので詳しいことはわかりませんが、
原因はムシ歯、歯周病かも知れません。

口の中には血管がたくさん通っています。

歯周病菌の刺激により、その血管内にプラークが出来
血液の通り道が細くなるようです。

そしてプラークが剥がれて血の塊が出来ると、
その場で血管が詰まります。

だから動脈硬化を進行させると言われています。

心筋梗塞が起こりやすく、
心内膜炎の原因になるとも言われています。

さらに歯周病菌による炎症性物質が
糖尿病を悪化させると言われています。

血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は
動脈疾患予防のためにも歯周病の予防、治療が必要です。

さらに歯の「数」が寿命や
認知症に関係があるとも言われています。

歯を大切にしたいですね。

歯を大切にするには予防が第一。

歯が痛くなってから歯医者に行くのではなく、
痛くなる前にデンタル・ドックを受けることです。

デンタル・ドックで、詳しい検査をしてもらい
10年先、20年先に起こるであろう歯の問題点を
前もって見つけてもらうことです。

ぜひ、歯の健康診療を受けるよう、おすすめします。

さて、先日、
ある歯科医の先生からメールをいただきました。

そこには人生にとって、
いかに「歯」が大切か、ということが書かれていました。

「歯医者選び」をされている皆さんに、
歯科医の思いが伝わればと思い紹介いたします。

「食欲というのが、食事の楽しみを生み、
より美味しいものを求め、喜びを与えます。

テレビにはそのテーマの画面が溢れています。

その楽しみは、良い歯でよく噛み、味わい、
その感触が脳に届き、快感と喜び、満足を感じます。

このエクタシーを求め、食欲は生きている間、命を支えるのです。
歯はあなたの宝です。失ってはなりません

歯は、あなたの素晴らしい笑顔を作ります。

その笑顔からこぼれる白い歯、
それはどれだけ、あなたの周りに好感を与えるでしよう。

あなたは自信に溢れます。

歯は、あなたとともに食いしばり、苦しみに耐えてくれます。

食いしばりは、あなたに力を与え、あなたを守ります。

歯は命です。あなたの人生を支え、幸せをつくります。

老化しないで命を支えてくれるのです。
大事な歯は、神様がくださいました。

歯は宝です。歯は何よりも大事にしましよう。

私たち歯科医は
あなたとともに
あなたの宝を、精いっぱい守ります。

これが歯科健康診療です。 

いい歯科医と言われる先生方の思いは
多分、共通しているはず。

歯医者選びで、迷っている方、
どうぞ、いい歯医者に巡り合えますように。

では、また、ごきげんよう。