歯医者の間では普通に使われている言葉に
「自由診療」というのがあります。
辞書で引くと
「公的医療保険制度の枠外の診療を受けること」とあります。

保険適用外の新薬、最先端の医療を受けられることは出来ますが、
その費用は自費となるというわけです。

保険外診療、保険は適用されませんよ、と言っているのです。

歯医者の場合、
健康保険扱いと自費で支払う場合がよくあります。
これを混合診療と言います。

どこまでが保険で、
どこからが自費か、患者にはわかりにくいようです。

被せを
「金」にした場合、「銀」にした場合、「セラミック」にした場合、
つまり被せの材料によって
健康保険扱いになったり自費になったりします。

患者は「使用する材料」にお金を払うと理解しています。

だから治療で健康保険が使えないとなると
尻ごみしてしまいます。

健康保険が使えないと
高額の治療費を請求されるのではないか、と
患者は躊躇します。

歯医者は、健康保険で出来る治療と出来ない治療を
明確にすべきだ、と患者は言います。

そして健康保険で出来ない理由を明記すべきだと患者は言います。

たとえば「予防」は健康保険では出来ません、と
ハッキリ言うべきです。

歯周病は健康保険では「治らない」ことを説明すべきです。

歯医者側の努力が足らないから週刊誌に叩かれるのです。
歯医者は悪徳商人と言われるのです。

「歯医者の値段」のカラクリを指摘されても反論しないから、
患者が不安になるのです。

歯科医療は医療ではなく商売だ、と思われています。

だから船井総研は歯科医にセミナーを行い
自費クラウン49.800円
「白い歯、あなたへ」
毎月20本以上売れる歯科医院の作り方を伝授するのです。

矯正、インプラント、審美の自由診療が
特定商取引の対象となり悪徳商法の取り締まり対象になるのです。

自由診療という言葉
患者からみれば、
歯医者がお金儲けをするために使う「用語」と勘違いしています。

自由に値段をつけることが出来る診療と思われているのです。

歯医者は一体、何を考えているのでしょうね。

歯医者選びをされている皆さん
自由診療に騙されてはいけません。

もちろん、いい歯医者もたくさんいます。
患者の健康寿命を高めるために歯科医療に励んでいる歯医者も
大勢います。

だからこそ「自由診療」という、わかったようで、わからない
あいまいな言葉を使って欲しくありません。

自由診療という言葉を使い続ける限り
歯医者の医療は、あいまいさを残します。

健康診療(健康保険は扱っていません)と明記すべきでしょうね。
体力を鍛えるためにジムに通う、これは当然、自費です。

とくに、予防歯科診療は、ジムに通って体を鍛えるのと同じ理屈です。

では、また。
歯医者選びをされている皆さん。
ごきげんよう。