「子どもの歯 矯正注意
必要な検査なし/専門外/7年通院も治らず」

新聞に、このような見出しの記事が
5月26日に掲載されました。

歯並びや噛み合わせをよくする歯列矯正をめぐり
日本臨床矯正歯科医会が
初めて調査し、その結果を公表したわけです。

記事によると、
子どもの歯列矯正治療の相談は
昨年1年間に517人あったと言います。
そのうち
不適切な治療を受けていた患者が
半数以上の288人いたと言っています。

矯正歯科専門の開業医らでつくる
日本臨床矯正歯科医会が調査を実施したのは
その背景に「ブラック歯科医の存在」があるからです。

ブラック歯科医が
あまりにも多いので、業を煮やして
「調査」というカタチで
一般にマスメディアを通じて
注意を呼びかけたもの、と思われます。

「技術がないのに
安易に矯正治療を行う歯科医が増えている」

このことが言いたかったのでしょうね。

国民センターに聞くと
歯科治療の相談件数は増加傾向にあると言います。

昨年、平成26年度は
80件の歯科治療についての相談があったようです。

3年以上、治療を続けているがまったく良くならない。
というようなケースが多いようです。

ヒドイのは治療を続けた結果、
改善するどころか、悪化したケースもある、という声。

実際、歯周病どころか
ムシ歯も治せない歯医者がいます。

しかし、厚生労働省も
歯科医師会も
ブラック歯科医を摘発することはしません。
もちろん公表しません。

つまり、このような
ブラック歯医者を野放しにしているのです。

国の歯科に関わる保険医療費が嵩むのは当然です。

日本の歯科保険制度が
「日本の歯医者をダメにしている」という
各方面からの指摘があります。

それにかかわらず
日本歯科医師会は5月19日、
平成28年度制度・予算に関する要望書を厚労省に提出。

その重点要望は「歯科診療報酬」の引き上げです。
保険診療報酬の引き上げは
ブラック歯医者にとって、涙が出るほど、うれしい話。

保険治療では治すことが出来ないと
わかっていながら
保険治療を行うわけですから
診療報酬の引き上げは、願ってもない話。

どうも日本歯科医師会は
患者より保険を扱う歯科医が大事なんでしょうね。

日本臨床矯正歯科医会は
保険が適用されない治療を行う
頻度が高いので
ブラック歯医者を放置できなくなったのかもしれません。

技術のある歯科医師かどうか
確認してから治療を受けてほしい、と言っていますが
確認が、むつかしいのが現状です。

歯医者選びは むつかしい問題。
だから、歯医者選びの目安を書いているわけです。